2016/04/21

タイ全裸の株式会社DYMが評判の隠蔽に使った7つの手法

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2016年3月、社員旅行で訪れたタイ国ホアヒン、タイ王室ゆかりの地にて社員数十名が全裸で騒いだ件が株式会社DYMの評判としてネットで話題になりました。

タイの王室保養地で、日本人20人が全裸狂乱事件…国際問題に発展、タイ国内が騒然/
(魚拓)

さて、この話題はどのように検索結果に表示されているでしょうか。
4/10と4/21に[DYM]と検索した結果を見比べてみましょう。
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赤枠が事件を紹介した記事です。4/10に5枠あったものが2枠に減りました。
そのかわりに現れた表示がこちらです。
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前回このブログでは、DMCA申請が悪評隠しに悪用されたと思われる事例をご紹介しました。
そして今回も本来クリエイターの著作権を守るためのDMCA(デジタルミレニアム著作権法)が、タイ国での騒動という株式会社DYMの評判に影響するのを隠そうと悪用されたものだと考えます。

この株式会社DYMは、ネット上での悪評隠蔽を事業として行っています(魚拓)。調べてみますと、このDMCA活用以外に様々な方法を使って自社の悪評隠蔽を行っていた証拠が見つかりました。

この記事では、どのような方法を使って株式会社DYMが悪評を検索結果から消していたのかを7つに分けてご紹介します。

株式会社DYMが評判隠しに使った方法7つ

7つありますので、簡単な紹介です。
もし詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、別記事で詳細解説いたしますので、Twitter等でリクエストをお待ちしております。

微妙なDMCA申請

最初にご紹介したDMCA、デジタルミレニアム著作権法に基づく申請です。
DMCAとは?ということについては、私が書いた記事で説明していますが、一言でまとめますと「主にインターネット上での著作権侵害に対応するための米国の法律で、この申請を行う事で著作権侵害ページを早々に検索結果から排除できるもの」です。この仕組自体はクリエイターを守るために必要なもので素晴らしいしくみですが、悪質な団体による悪用が目立っています。

さて、今回のDYM社がどのようにDMCAを使っているかを見てみましょう。

どのようなDMCA申請が行われたかはインターネット上で公開されています。「株式会社DYM」が実名で申請したDMCAを確認しますと、沢山出てきました。
今回、申請が出されていたのは下記のページです。

DMCA申請の内容は、ロゴ画像やコーポレートサイトのキャプチャや文章を「無断引用」したというものが主ですが、興味深いのは、「弊社のプレスリリースを無断引用し掲載」したとしてDMCA申請をしているケースもあることです。(1 2 3 4)

「弊社のプレスリリースを無断引用し掲載」ということ、「無断引用」という段階で「引用」の意味が間違えていますが、そもそもプレスリリースを紹介すると著作権違反というのは???と不可思議な申請です。
プレスリリースを紹介することが本当に著作権侵害とは思っていることはないでしょう。これは『悪評削除のためのDMCA申請の悪用」目的と考えられます。

この申請の結果は、申請フォーマットが誤りだらけということもありまして、多くは無視されています。
しかし、実際に「プレスリリースを無断引用」したとして申請されたエキサイト株式会社によるエキサイトニュースの記事(魚拓)が検索結果から削除されてしまっています。
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今のDMCAの仕組みは非常に問題ある状況ですので悪用しようとすると簡単にできます。ここを突いて株式会社DYMは悪評隠蔽に活用しています。

複数のドメインでのサイト立ち上げ

次の方法です。前の項目が長くなりましたので簡単に。

1つの検索結果では1つのドメインは多く表示されづらくなっています。
そのため公式サイトをひとつしか持っていないと、検索結果では9件がコントロールできない非公式サイトということになります。検索結果をコントロールできるページで埋めるためには、公式サイトのドメインを分けることが有効です。

株式会社DYMがどのように分割しているかはちょっと検索してもらえますとすぐに何十ドメインと発見出来ると思いますが、例えばBingでこう調べると簡単ですね!なんか変なサイトもいっぱい出てきますけど詳細を調査しちゃだめですよ!

Webサービスへの高圧的連絡

タイ全裸事件が話題になったタイミングで、このTwitterまとめがネット上で多くシェアされました。

(魚拓)DYMの悪評をソーシャル上に書くと、会社員なら社長にクレーム電話/フリーなら弁護士連絡という噂 – Togetterまとめ
このリンク先は魚拓です。元記事は消されています。

更に、ここではない複数のWebサービスの話を確認できましたが、削除申請や発信元情報開示申請として相当高圧的な形での削除要請が入るとのことでした。

おかしい削除要請は無視する立派なWebサービスもあるようですが、面倒だと全て削除してしまうサービスが有ることは仕方がないことと思います。

たとえばNAVERまとめを確認しますと4/21現在は数十記事がGoogleのキャッシュに残っていますが、クリックすると全てが消されています。

特に国内WebサービスへDYM社の評判、悪評を書いた場合、DYM社はすぐに消スために動いていることは確かでしょう。

Webサービスへのスパム投稿

Webサービスへの投稿が行われて、消しきれない場合はどうなるのでしょうか。その場合はWebサービスへの攻撃が始まります。

Yahoo!検索では検索結果にYahoo!知恵袋が差し込み表示されます。Googleでは、Googleマイビジネスとしてクチコミが表示されます。
これらに対する削除申請も行っているようですが、なかなか消しきれていないようです。
その場合、悪評を良い評判で押し流すために、大量投稿を始めます

Yahoo!知恵袋の場合

Googleマイビジネス クチコミの場合

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3/14段階では92件の悪評があったものの、コメント付きのレビューは全て削除されています。その後、連続した★5つのレビューなどもあり平均点は上昇しています。

恐怖を感じさせる連絡

国内企業が運営するWebサービスに悪評が投稿された場合には、上記のように削除されます。
では、このような理由ではなかなか削除されないTwitterやFacebookや、レンタルサーバで行う個人ブログの場合はどうなるでしょうか。

この場合、メールや電話などで連絡が始まります。

会社員の場合は、消されるまで会社の広報窓口や社長への恫喝的な連絡があります。この件はなかなか証拠が残りづらいのですが、周りにSEO会社の方、特に業界経験が長いSEO関係者がいましたら確認してみてください。悪評記事をRTした人の会社にまで怒号の連絡が入った事件などを覚えている人もいることでしょう。

そして、会社員ではない場合には色々な側面から脅す連絡が入ります。
私が確認したものでは「記事を消さないとあなたが親しい人に対して危害が及ぶ」としか読み取れない連絡すらありました。実際にそういう連絡を数点確認しましたが、どう読んでも社会的な団体が行う連絡では無い内容です。

そして更には

直接訪問

こうなるわけですね。

深夜の訪問は証拠を残せなかったのですが、弊社は自宅件事務所として営業しておりますし、昼の3名での訪問だけでも高圧的な口調に非常に強い恐怖を感じました。
それ以後、外出するときは警戒が欠かせません。

訴訟

上記の連絡は、記事を消さなくては訴訟を行う、という言及も含まれています。

この段階で大きな出費が必要な訴訟を恐れて消されてしまうのですが、消されなかったケースもありましてその場合は実際に訴訟になるようです。

「ブログ名の設定は、まだ。」へのSLAPP(スラップ)‐SEM酒場

7つ以外の方法

上記は、ひとまず公開できる7つの方法です。
その他、様々な方法を使ってどうにか悪評を消そうとしているようです。

株式会社DYMには今回のタイ全裸事件の前から様々な逸話があります。しかし、それらを検索結果で見ることはほぼありません。それには、このような方法が使われていたわけです。

「Googleは使わない、SEOをしているから」そんな言葉は、一部のジャンルの検索においては明らかに正しい選択といえるのです。

おわりに

さて、この記事では、株式会社DYMが評判、悪評を消すのに使った方法7つをご紹介してまいりました。

ここまでお読みの方にはお分かりの通り、ほとんどの事が明確に証拠が残っていることです。そのほとんどはインターネット的、社会通念的に問題有る行動ばかりですのでその証拠を掲載したこの記事もDYM社の悪評でしょう。
ある意味、これまでの悪評記事を大きく上回る悪評かもしれません。

これまで様々な悪評をどんどん消してきた会社です。
きっとこの記事もどうにか消そうとしてくるでしょう。

さて、ここでクイズです!
この記事はどのように消されるでしょうか!?
ぜひツイートで予想をお寄せください。当選者の中から抽選で1名の方に豪華景品をプレゼントいたします!

さぁどれでしょう。
DMCA申請は行いづらい記事のはずですし、Webサービスに対しての連絡もレンタルサーバのさくらインターネットしか関係していないため難しいでしょう。直接訪問はすでに実施済み、私は悪いことをしていませんので訴訟も難しいでしょう。
そうなると本命は最後の2つとかになるのでしょうか……

正解発表はこの記事が消去された後で、筆者のTwitterアカウントで公開する予定です。
正解が訴訟の場合は、訴訟の行方を随時実況でご報告する予定ですが、最後の2つになった場合は物理的に発表できない場合がありますこと、予めご了承くださいませ。

発表日は未定ですが、どうぞお楽しみに!

蛇足:記事を書いた理由

多くの方にお伝えしたい事は以上です。ここからは蛇足、SEM界隈の方向けに、どうしてこのような記事を書いたのかを追記しておきます。

本件は、2016年3月からTwitter等で何度か言及してきました。
上で書きました通り恐怖を感じる事もありましたし、いろいろと面倒な事も増えました。
なぜそんな被害を受けながらもまた攻撃されるだろう記事を書いているか、不思議に思う人もいらっしゃるかもしれません。

某社では「成功している会社で嫉妬されているので」「競合つぶし意図だ」などと社員に説明していると聞きましたが、冗談でしょう。

あの会社とはそもそも顧客層が違うので一度も仕事でぶつかったことはありません。
被害を受けた会社からの相談は多く受ける機会がありましたが、業界の責任かと無償で相談に乗っていましたので全く利益になっていません。

そもそも弊社はご紹介などで十分にお仕事を頂いております。社員2名の小さな会社ですが多くの日本を代表するWebサイトの方々と仕事をさせていただいており、SEO会社として顧客サイトへの検索流入ベースでは日本一のはずです。お問い合わせを頂いてもほぼお断りしている状況で他社を蹴落とす意味がありません。

個人的には、タイ国でマナー違反の行為を行ったことがそこまで悪い事とは思っていません。それを問題視して罰するのは当局の仕事でしょう。私が考える事ではありません。

ただ私は、私が過去10年働いているSEM業界、SEO界隈にいる者として許しがたいことと思っています。

検索結果からの情報削除の方法は、ある程度SEOの経験がある方でしたら今回の7つ以外もご存知でしょうし、証拠が残ったりしないもっとスマートな方法があることもご存知でしょう。
SEOに習熟した人は悪質な形に検索結果を歪めることができます。インターネットのインフラとなった検索を簡単に壊すことができます。
しかし最低でも私の周りのまっとうなSEOの人はやっていいことと悪いことの区別は付いていますので、悪質な行為は行っていません。
検索結果を悪質に歪める行為は、自分たちが生活するインターネットを壊す行為ですから。

今回の事だけではなく、過去に行った悪質SEOでの商売違法性疑われる事を行い、その評判を封殺し続ける事。
封殺する方法も脅迫などの悪質な形で、「SEO界隈は恐ろしい」という印象を多くの方につけたことはスルーするべきことではないと考えています。
今回、このように騒動を公開するのは、更に恐ろしいという印象を付けてしまうことになるかもしれませんが、最低でも今後、被害者を減らすことはできるかと思います。

検索エンジンのガイドラインに違反したブラックハット「黒の行為」に対しては、検索エンジンが対処を行っていくものです。
しかしガイドラインではなくモラルに反した「悪の行為」ことに対処できるのは検索エンジン側ではなく同業界の我々だとわたしは考えています。

私が望む事は、私も所属する日本の検索エンジンマーケティングの業界から悪質な事を行う会社が少しでも減ることです。

同業の皆様へ伝えたい事は、どうか「消極的にでも悪質なことが行いづらくなる方法を考えていただきたい」ことです。
特にSEOにある程度知見のある方でしたら、今回の説明をせずとも、ネット上の情報は色々な方法で消せる事、悪行の履歴を消すことが十分に可能なことはご存知でしょう。
そして、それに気付いて問題提起出来るのも同業の方だけだと思います。

積極的に行うべきとは申しません。
今回説明してきましたように積極的に動くのは普通の会社員にはリスクが大きすぎますし、フリーランスや社長の方々にも面倒な事です。しかし消極的にでも出来ることは有るはずと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

2016/02/09

フリー素材に権利を主張するDMCA申請が悪評隠しに悪用されたと思われる事例

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DMCA、デジタルミレニアム著作権法と検索エンジンの関係は様々な問題を抱えています。

前に正式な権利を持っている会社のコンテンツが消されるケースをご紹介しましたが、今回は別の事例です。

提出、受理されたDMCA申請を定期的に見ていますが、違和感がある申請が時々あります。
それを詳しく見ていくと「検索結果に存在する悪評を消すために虚偽のDMCA申請がまかり通っている」事に気づきました。

フリー素材サイトの画像で削除された事例

フリー画像サイトの写真を使ったブログ記事が著作権侵害で検索結果から削除された
この記事が話題になっています。
ユーザ投稿型フリー素材サイトにアップされている画像をブログで使った所、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に違反しているとして、そのページが検索結果から削除されたという事です。

結論から書きます。これはフリー素材サイトの問題ではないとわたしは考えます。

今回の画像に著作権上の問題があるのかないのかはわかりません。しかし検索結果から削除されたのは別の意図を含むものだろうと推測できます。

このケースをじっくり見てみましょう。
DMCA申請は全て公開されていますので、でじねこ.comさんに届いた内容も全て確認可能です。
このページで確認しますと、申請はひとつしかありません。そのため、今回の問題はこの申請のことだと考えられます。

この申請の詳細を見てみましょう。
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私はフリーで写真家を生業としているものです。 私が提供した写真の一部が無断で様々なサイトに掲載されており、著作権を侵害しております。私自身はサイトを持っておりませんが、許可を得て掲載している写真は以下のサイトのみとなっております。その他は著作権を侵害している状態となっておりますので、対処をお願いします。

この内容が正しいものでしたら、確かに有効なDMCA申請です。
しかし違和感があります。この写真家の名前でのDMCA申請はこの1件しかありません。写真家を生業としている人が、それほど特徴的ではない1枚の写真だけを問題視してDMCA申請する理由が思いつきません。

問題とされた画像をGoogleで画像検索すると、相当量のサイトが使っています。しかし特定のニュースサイトの1記事だけに許諾を出して、特定の1ページだけを消そうとするでしょうか。これはおかしいです。

では、実際に消されたページを見てみましょう
Hi-Bitがフレッツ光のサービス卸でまた行政指導。NTTを装う電話勧誘には要注意

この記事だけがなぜか消されたわけです。

さて、ここでこの記事で書かれている内容「とあるプロバイダの悪評」を検索してみましょう。

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検索結果からDMCAで消えている記事が多いですが、これらは今回のでじねこ.comさんの記事ではなく、別のURLです。
10分ほど調べましたが、5ページ消されている事を発見しました。

例として1つ見てみますと、
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Yahoo!知恵袋に記載された文章が自分のブログのコピーだということで申請が出されています。

Yahoo!知恵袋の質問は「2009/9/13 18:50:14」に投稿されています。この方のブログ記事は「2009-08-23 21:00:00」に投稿されています。
確かに知恵袋への投稿よりも前ですね。
しかしこの方のブログは「Toppa!をつかっています。」という1記事だけが公開されたまま7年放置されているにもかかわらず、しっかりとパクられるとはどういう不運な方なのでしょう。

他の申請も見ると同様に1記事のみのブログか、他に3-4のゴミ記事だけがあるブログばかりでした。
偶然、ブログで1記事だけまともに書いたらそれがパクられるなんて、よほど不運な方ばかりですね。
しかも消された記事が公開された日時はまちまちですが、「とあるプロバイダに関する悪評」のページに対する著作権侵害の申請は、ほぼ同時期に集中しています。

これは、「とあるプロバイダ」の悪い記事を書くととても不運になる、もしくは

「特定の話題に触れた記事をDMCA申請で消すために
過去の日付に投稿したことにできるブログサービスを使って
消したい記事よりも前に記事が存在した事にした

のどちらかということでしょう。

「とあるプロバイダ」つまり株式会社Hi-Bit(ハイビット)の光GIGA(光ギガ)やToppa!というサービスの悪評記事が色々な方法でDMCA申請されて検索結果から消えている事、そして今回のフリー素材で消えたとされる記事もそのプロバイダの悪評記事で同じ時期にDMCAという手法を使って消えた事、それらから考えますと、画像の著作権侵害ではなく何かの意図があると考えるのが自然です。

逆SEOの問題

検索結果に現れた悪評を問題視する企業があるのは当然です。
そうならない事を目的のひとつとして、好評の話が多く出るように企業活動を行うのはまっとうな事でしょう。

しかしそれは簡単な事ではありません。時間もかかります。時間とコストに耐えられないと、一部の企業は検索結果での悪評隠しを専門にした会社に外注する場合があります。

たとえば、良い評判のページの順位を上げて相対的に悪評のページを下げる「逆SEO」と呼ばれる施策や、虫眼鏡SEOと呼ばれるYahoo!の関連検索を操作するサービスも多くあります。2chやソーシャルメディアでの悪評隠しのサービスも存在しています。

これらの手法・サービスが問題なのか、問題が無いのかはここでは言及しません。
しかし最近、より効果的かつ簡単な方法としてDMCA申請を使った悪評削除が行われだしています。

この手法は悪です。
著作権を守るための仕組みを悪用して、権利者を偽装して自社に不都合のある情報へ到達する動線をWeb上から消すのは許されない行為でしょう。

こういう事はどうにか防ぐことを考えなくてはなりません。

DMCA対策

今回、DMCAで全く問題が無いページが削除されるケースを見てきました。
これはひとごとではありません。上で見ました通り、フリー素材を使っていない普通のテキストの記事も消されています。

貴方の書いた記事も、全く問題が無いにも関わらず虚偽のDMCAで潰されるかも知れないのです。
ではこの状況にどう対応するべきでしょうか。

まずは、自分のコンテンツが消されていないかを確認することが必要です。

DMCA申請が出されると全て公開、保存されます。
それはこのサイトで確認が可能です。
定期的に自分のサイトを確認して虚偽の申請がされていないか確認しましょう。

また、Google Search Consoleに登録してメールアドレスを登録しておけば、新規のDMCA申請があった場合にはすぐにアラートが届きます。

そして、消されているページがあった場合、まずはそのページが本当に問題があったのかを確認しましょう。
他者の著作物を一部使用していてDMCA申請がで消された場合でも、そのコンテンツがフェアユース、問題が無い著作物の利用だった場合には再掲載がされます。

フェアユースについては、このページに詳しく記載されています。
「フェアユース」とは – Legal ヘルプ
自分のコンテンツ利用が該当しないかをまずは確認して、該当している場合は「Counter Notice」をしてください。

そしてこのDMCA申請が悪質な意図で行われたと確信できるものでしたら、検索結果への再掲載だけではなく、偽装した団体と戦うべきだと私は考えます。

いま、DMCAには問題が多く存在していますが、簡単に解決されるものではないと思います。

当然の前提として著作権は守られるべきです。
そのためにデジタルミレニアム著作権法は必要な法律でしょう。
デジタルミレニアム著作権法の元では、インターネット上の著作権侵害に対応するために検索エンジンは著作権侵害をある程度の短期間で消していく必要があるとされていますが、その申請は毎日200万件以上が全世界から寄せられていて、それに対して正確な審査を行うのは現実的ではないのが現状と考えられます。

インターネット上でも著作権を守られる体制は必要ですが、それを全て正しく行える状況にはなっていないのです。
以上の事から、疑わしいものはとりあえず削除して反対声明があったら戻すという体制になっていることは、しかたがないことと思います。

毎日増え続けるインターネット上での著作権侵害という問題に対して、早々にこの問題が解決するとは思えません。

しかしDMCAが悪用されるようになると、特定の情報をインターネットで到達できなくなります。それはインターネットにとって大きな問題です。

DMCAの悪用はどうにか防がなくてはなりません。

DMCA申請された情報は全て公開されることになっています。それは悪用を減らすための目的もあると思います。どうにかこの情報を有効活用して悪用を防ぎたい所です。
公開された情報を監視して、悪質な利用があれば声を上げていくことができればそのような悪用は行いづらくなるはずです。

DMCAは著作権を守るためには必要な仕組みです。しかしそれは完璧な仕組みではなく完璧になるのも遠い事です。そして悪用されると非常に危険です。

もし、あなたのコンテンツに対するDMCA申請を受けましたら、それがDMCAの悪用ではないのか?と考えてみてください。そして悪用だと確信できましたら、ソーシャルメディアやブログなどで声を上げてください。
見つけましたら、私も協力したいと思います。

インターネットと著作権を守るためにできる事として、悪質な会社・人による制度の悪用はどうにか発見、駆逐していきたいですね。

2015/12/21

DMCA(デジタルミレニアム著作権法)で権利を持ったページが削除

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デジタルミレニアム著作権法、DMCAをご存知でしょうか。
米国の法律で、特にデジタルコンテンツにおいて著作権侵害されたものの流布を防ぐためのものです。詳細はWikipediaなどを御覧ください。

このDMCAに違反とされたコンテンツに対して、Googleは検索結果からの削除対応を行っています。

削除状況は「Google透過性レポート」として詳細が公開されていますので興味がありましたらご覧ください。レポートでわかる通り、非常に多くのコンテンツが削除されています。

当然ながら著作権侵害は大きな問題です。それに対してGoogleがこのように対策を行うこと、そしてその詳細情報を公開していることは素晴らしい事でしょう。

しかしこの著作権侵害の訴えは、特に2015年の夏からはその数が一気に増え、直近では1週間に1500万以上のURLに対して削除リクエストが送られています。
DMCA侵害の訴えが増えている今、ひとつ恐ろしいことが発生しています。

問題無いコンテンツの検索結果からの削除

このGoogle検索結果をご覧ください。
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デジタルミレニアム著作権法にもとづいて削除されたURLはこのように検索結果から排除され、何らかのページが削除されたことが分かります。

ではこれで何が消されたのかを調べてみますと、このページでした。
dmca-1
よくURLを御覧ください。このページは、TVアニメ「Free Eternal Summer」のニコニコ動画による公式配信ページなのです。

他にも多くの公式に許諾を得たページが著作権侵害として削除されています。こちらは「東京レイヴンズ」の公式配信ページです。
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ニコニコ動画の公式配信ページを調べてみますと、2015/12/20現在、下記のページがDMCA侵害として検索結果から削除されていました。

これは、ニコニコ動画だけではありません。
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このページは、TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイトのキャラクター紹介のページです。
公式サイトのページが、「著作権違反」として検索結果から消されています。

10分ほど調べてこの量です。本来は問題ないページであるにも関わらず消されているページの量は相当のものでしょう。

消されているのは大手サイトや公式サイトだけではありません。引用の範囲であって著作権上は問題無い個人ブログの記事も当然消されているのです。

どうしてこの問題が起きるのか?

どうして、著作権上問題が無いページ、そして公式サイトのページまでもが「著作権侵害」として検索エンジンから消されるのでしょうか?
正しい所はわかりませんが、下記のような事情だと考えます。

米国には「DMCA申請代行業者」が存在しています。そこが大量のDMCA侵害申請を送信しているようです。

DMCA侵害の申請はそれなりの手間がかかります。特に有力なコンテンツを持っているコンテンツホルダーの場合、毎日のように増え続ける著作権違反コンテンツの著作権侵害を監視・削除申請を出し続けるのは現実的ではありません。その結果、代行業者に委託する事はあるでしょう。

このあたりは米国の制度ですので私も詳しくはわかってはおりませんが、先に紹介しましたSHIROBAKO公式ページが検索結果から削除されているのは「Japan Creative Contents Alliance LLC」という団体が権利を主張して「Remove Your Media LLC」という代行業者に委託して申請されたものです。
自分たちが日本のコンテンツの権利を持っていて他のWebページはDMCA侵害と主張する米国の団体がいくつかあります。これらが日本の権利者から権利行使の許諾を得た団体なのか、それとも何か事情があるのかは私は調べていません。
しかし日本のコンテンツについて何らかの権利を主張する米国の団体が、代行業者を通してDMCA侵害を訴えた結果、日本でもそれらが検索できない状態になっている事は確かです。

そして、それらの権利者から依頼を受けた代行業者ですが、数万のDMCA侵害申請を定期的に出している所もあります。一部では適当に申請を投げているとしか思えない業者もあります。
現実的に世界中の多様な言語を全て精査して申請することは難しいでしょうが、適当にURLにブランド名を含むページを一括で著作権侵害として申請しているように思われる団体さえあるのです。

DMCAに基づく削除リクエストがGoogleに送られると、全てのページが消えるわけではありません。一定数のページはリクエストが却下されています。
しかし現状、1週間に1500万以上のURLに削除リクエストが送られています。削除リクエスト送信側も受信・対応側も自動化しているのでしょうが、毎日200万URL以上の申請にそれが本当に著作権侵害なのか、それとも正式に許諾を得ているか、騙りではない公式サイトなのかを調べる事は、現実的に難しいでしょう。機械学習による自動化なども行われているでしょうが、それが100%の精度とならず、誤った削除があるのは仕方がない事と思います。

そのような結果、著作権上問題が無いページも消える事になっていると私は推測します。

実際にはこのDMCAで検索されなくなるページのほとんどは実際に問題あるページです。実際に著作権上問題が無いにも関わらず消えているページはごく稀です。そして、映画・アニメ関連以外ではあまり見られません。
しかし最近のDMCA侵害申請の増加量を考えますと、この問題は今後更に様々なジャンルへの拡大とともに増えていくのではないでしょうか。

権利者側が注意するべき事

ここまで、膨大に増えたDMCA侵害申請によって本来は著作権上問題無いページですら検索エンジンで探せなくなる状況が発生していることをご紹介しました。

では、実際にこれにどのように対応するべきでしょうか。
抜本的な対策ではありませんが、まずは下記の3つを注意してください。

Google Search Consoleから異議申し立て

これが一番の対抗策です。
何らかのDMCAの訴えにより自分のサイトから特定のURLが削除された場合、Google Search Consoleに無料登録さえしていれば、この連絡が届きます。
dmca-4

この通知が届いても、直ちに正しく異議申立てを行いますと問題無いコンテンツだった場合には検索結果に復活します。
異議申し立てを多く行っていく事で、問題が無いコンテンツに対してDMCA申請をする業者の申請が通りづらくなるかもしれません。

まずは、Google Search Consoleに登録していないサイトがありましたら直ちに登録してください。その上でDMCA関連のメッセージに注意される事をおすすめします。

権利の委託時には細心の注意を払う

「本来の著作権保持者が海外の著作権管理のために海外業者への委託を行う」ことが発端になるケースが多いように思います。

海外の著作権違反に対抗するならば、委託を行うのは仕方がない事かもしれません。しかし、その委託した業者が正しく活動してくれるのか、日本の公式コンテンツも削除してしまうような業者ではないのか、ということは確認しておくべきでしょう。

URLを注意

現段階の微妙な海外DMCA代行業者は、申請するURLを探すのにURLで検索しているケースが多いようです。URLには著作権物の名前を入れておかない方が、どちらかといいますと安心でしょう。

微妙な対策ではありますが、現状発生しているリスクはこれで避けられるケースが多いように思います。

コンテンツホルダーが海外DMCAに対応するために

著作権上問題がないコンテンツがDMCA侵害として削除されるケースと、現段階でできる対応について説明してきました。

非常に微妙な状況です。そしてこの微妙な状況は今後拡大するものと思います。
こんなことになっているのはどこが悪い事なのでしょうか?

著作権管理を精度の低い代行業者に委託する(もしくはそれを放置する?)日本のコンテンツホルダーが悪い?

精度の低いDMCA侵害の申請を大量にするDMCA申請代行業者が悪い?

何百万のURLであっても完璧な精査をせずに通してしまうGoogleが悪い?

そもそもDMCA侵害とされたURLが日本の検索結果から削除される事が悪い?

私にはわかりません。ただ絶対に正しいことは「著作権侵害は悪」ということです。

しかし多くはスパマーの手によって毎日何百万と著作権侵害コンテンツが新規生成されている現状、そしておそらく今後も増え続けることを考えると、現状の仕組みでは完璧な対策はありません。著作権上問題無いコンテンツが削除されるリスクを完璧に避ける事は不可能なのでしょう。
よく言われるように、著作権と検索エンジンの関係は破綻し始めているのかもしれません。

著作権侵害コンテンツの検索結果からの削除は、ここ数年で一気に注目されるようになりました。この大きな変化に対してどのように対応していくか、Googleや関係する機関は検討を進めている所でしょう。おそらくこの問題は今後抜本的な解決があるのかもしれませんが、難しい問題ですので近い事ではないように思います。

この過渡期に自分の持っているコンテンツを多くの人に伝え続けるためには、注意を払って随時対応していくしかありません。
どうぞご注意ください。




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